2017 12/26 今年の流行語 このところ、カズオ・イシグロ氏の小説、「日の名残り」の文体が頭を離れず、言葉がいつになく丁寧(慇懃無礼?)になっております。 そこで、今年の流行語折り込み話は、現代版日本の執事と主人の会話ということに致しました。 執「ご主人様、先ほどからあくびばかりなさっておいでですが、 夜更かしで睡眠負債がたまっておられるのでは?」 主「夜中にJアラートが鳴って寝そびれたのだ。まったく人騒がせな…」 執「まことに、さようで…」 執「今宵のお客様には何をお出ししたらよろしいでしょうか?」 主「妙齢のご婦人なのでね、インスタ映えする料理がいいね」 執「では料理長に、見た目ファーストでとお伝えいたします。 お席は向い合せがよろしいでしょうか?それとも並んで…」 主「そんな忖度は必要ない。彼女はひふみんが好みだ。とてもかなわん。 なにしろ35億の男を相手にしているらしいし…」 執「はあ、さようで…」 主「人生100年時代だ。趣味はたくさんあった方が退屈せんだろうな」 執「では、うんこ漢字ドリルでもおやりになってはいかがでしょうか?」 主「ちーがーうーだーろー!とんちんかんでいかん!疲れているのか?」 執「はあ、少々…。私も働き方改革をしていただかないと…」 主「では、うちもプレミアムフライデーでもやるか?」 執「休暇を頂いて、ご主人さまのフォードでドライブがよろしいかと…」 主「どこかで聞いたような気が…。旅行好きだったのか?」 執「まぁ、さようで…」 執「実は私、ユーチューバーでして、ネタ探しの旅に出たいと…」 主「まさか、執事は見た!なんぞといって余計な話を載せるでないぞ!」 執「今はフェイクニュースあり、ポスト真実もありな時代でして…」 主「何がいいたいんだ?つまりは給料を上げろということか?」 執「さようでございます!はい!」 以上、執事など見たこともない、いづみのたわ言でございました。 本年も大変お世話になりまして、誠に有り難く、厚く御礼申し上げます。 来年も、もりへのご来場をお待ちしております。 どちらさまにも良きお年となりますよう、心よりお祈り致しまして、本年の締めくくりとさせて頂きます。 12/22 ゴミ問題 富士山もゴミ問題で、世界遺産取り消しの危機が… 「不燃ゴミ出しそびれた!やれやれこれは年越しか…」 「それより日本海に落ちてる粗大ゴミ、ミサイル数十個?どうする?」 「もちろん実験とかいって打ち上げた国が回収する義務があるだろ」 「そんな気はなさそうだよ。たぶん」 「パソコンやスマホのゴミといっしょで、錬金術って手があるかも…」 「例の銅像も、あちこちでどんどん増えてるらしいよ」 「いくらいっても分らない、恨み体質の象徴として増殖してる…」 「逆に恥ずかしくないのかな?」 「いずれは粗大ゴミだろうね」 「銅製品を盗む国もあるから、あちらでお願いしたらいいかも…」 「やれやれ、自分で出したゴミは自分で処理してもらいたいね」 「車も廃車にするより、車検切れる前にオークションに出せって」 「ゴミになるか、お金になるか、そりゃ問題だ!」 12/13 日の名残り 紅葉の名残り(少し前の大田黒公園) ノーベル文学賞受賞のカズオ・イシグロ氏の小説、「日の名残り」が素晴らしい。 名家の執事が、執事としての心がけや仕事ぶりを、丁寧な口調で語る。 イシグロ氏は執事のいる暮らしをしているの?それとも元執事なの? そんな想像をしてしまう程、リアルで細かい描写と表現力が凄い。 イギリスの上流階級の一面を覗いた打ち明け話のようで、「家政婦は見た!」風な可笑しさもある。 大好きなイギリスの風景はもちろん、滑稽とも思えるような堅く重々しいイギリス紳士の特徴が、手に取るように伝わってくる。 晩年に人生を振り返り、他人との関わりを反省し、人間の品格について深く考える。 そんな主人公の心の動きに、作者の慈愛溢れた人柄を感じる。 題名通り、沈みゆく夕日を静かに眺めるような、美しい作品だった。 12/8 水辺の宝石 石神井公園にて 公園の水辺で大勢のカメラマンに狙われているのは、小さなカワセミ。 最近は水が綺麗になったせいか、あちこちで見られるようになった。 翡翠とも青い宝石とも呼ばれるだけあって、瑠璃色の羽根が美しい。 枝に止まっている姿を見ていると、時々肩をすくめるような動きをする。 「綺麗ねぇ」といわれて、「いやぁ、それほどでも…」といっているようにも見える。 いやいや、魚を狙っているだけだって? 野生の生きものは、食べることに全力投球しているのね。 12/5 朝の果物 金といわれて 高騰し 今はまだ秋なのかと思っている間に、早くも師走。 天候不順で野菜の値段が跳ね上がった。 葉物は特に激しくて、あるスーパーではレタスが500円だった! 捨てる程採れたこともあったのにねぇ…。 このまま一冬続くんだろうか? 果物が美味しい時期でもあるけれど、これもどうやら不作の傾向。 あまり美味しそうに見えないのは、不作のせいか、絵が下手なのか…? |